背中の痛みは腎臓結石かも?腎臓結石が引き起こす背中や腰回りの激しい痛み

腎臓結石とは何か?

腎臓結石とは、尿中に含まれるカルシウムや尿酸などの物質が、腎臓や尿管などの尿路内で固まってできる小さな塊のことです。腎臓結石は、男性に多く、30代から50代にかけて発生しやすいと言われています。ここでは、腎臓結石の原因と種類、診断と検査について説明します。

腎臓結石の原因と種類

腎臓結石の原因は、主に以下の二つです。

  • 水分不足:水分不足になると、尿が濃くなり、尿中の物質が沈殿しやすくなります。水分不足になる原因は、暑さや運動などで汗をかくことや、飲水量が少ないことなどがあります。
  • 食生活:食生活によっても、尿中の物質の量や性質が変わります。例えば、動物性タンパク質や塩分を多く摂ると、尿酸やカルシウムが増えます。また、ビタミンCやオキサレートを多く摂ると、カルシウムオキサレートが増えます。

これらの原因によってできる腎臓結石は、主に以下の四種類です。

  • カルシウム結石:カルシウムとオキサレートやリン酸などが結合したもので、最も多い種類です。約8割の人がこの種類の結石を持っています。
  • 尿酸結石:尿酸が結晶化したもので、次に多い種類です。約1割の人がこの種類の結石を持っています。
  • ストルバイト結石:マグネシウムやアンモニウムなどが含まれるもので、細菌感染によってできることが多い種類です。約1割の人がこの種類の結石を持っています。
  • シスチン結石:シスチンというアミノ酸が結晶化したもので、遺伝性の代謝異常によってできる種類です。約1%以下の人がこの種類の結石を持っています。

これらの結石は、大きさや形や色も様々で、数mmから数cmまであります。結石の種類によっては、レントゲンや超音波などで見えにくいものもあります。

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腎臓結石の診断と検査

腎臓結石の診断は、主に以下の三つの方法で行われます。

  • 問診:腎臓結石に特徴的な症状や、食生活や運動習慣などの生活歴や、家族歴や既往歴などを聞きます。
  • 尿検査:尿中に血液や白血球などが混入しているかどうかや、尿酸やカルシウムなどの物質の量や性質がどうかを調べます。
  • 画像診断:レントゲンや超音波やCTなどを使って、結石の位置や大きさや形や種類を確認します。

これらの方法で、腎臓結石があるかどうかや、その程度や危険性を判断します。また、必要に応じて、血液検査や尿培養なども行います。

腎臓結石が引き起こす背中や腰回りの症状

腎臓結石があると、背中や腰回りに激しい痛みを感じることがあります。この痛みは、腎結石性腰痛と呼ばれます。腎結石性腰痛は、腎臓結石が尿管に詰まったり動いたりすることで引き起こされます。ここでは、腎結石性腰痛の特徴と原理、腎結石性腰痛以外の合併症について説明します。

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腎結石性腰痛の特徴と原理

腎結石性腰痛は、以下のような原理によって説明できます。

  • 腎臓結石が尿管に詰まると、尿の流れが妨げられ、腎臓に圧力がかかります。これによって、腎臓や尿管の神経が刺激され、痛みが発生します。
  • 腎臓結石が尿管を通過するときに、尿管の壁を傷つけたり引っかかったりします。これによって、尿管の筋肉が収縮し、痛みが増します。
  • 腎臓結石が尿管に詰まると、尿中の物質が溜まり、感染や炎症を引き起こすことがあります。これによって、発熱や吐き気などの全身的な不快感が出ることがあります。

このようにして、腎臓結石が背中や腰回りに激しい痛みを引き起こすことが分かります。

腎臓結石の治療法と予防法

腎臓結石は、放置すると重篤な合併症を引き起こす可能性があります。そのため、早期に治療することが重要です。腎臓結石の治療法は、結石の大きさや種類や位置などによって異なりますが、一般的には自然排出や薬物治療や手術治療の三つの方法があります。また、腎臓結石の予防法も、食生活や水分摂取などの生活改善が必要です。ここでは、腎臓結石の治療法と予防法について説明します。

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腎臓結石の自然排出と薬物治療

腎臓結石の自然排出とは、結石を尿と一緒に体外に出すことです。自然排出できるかどうかは、結石の大きさや位置や形などによりますが、一般的には5mm以下のものであれば可能です。自然排出を促すためには、以下のことを行います。

  • 水分摂取:水分摂取は、尿量を増やし、結石を流し出す効果があります。水分摂取量は、個人差や気温などによりますが、一日に2リットル以上を目安にします。水分摂取時には、水やお茶などの無カフェイン飲料を選びます。
  • 運動:運動は、身体を動かすことで結石を揺らし、排出しやすくする効果があります。運動時には、歩くや走るなどの有酸素運動を行います。ただし、運動強度は適度にし、無理をしないことが重要です。
  • 鎮痛剤:鎮痛剤は、痛みを和らげる効果があります。鎮痛剤には、市販のイブプロフェンやアセトアミノフェンなどがあります。これらの鎮痛剤は、プロスタグランジンの生成を抑えることで、炎症や収縮を減らし、痛みを和らげます。ただし、鎮痛剤は副作用があるため、用量や使用期間に注意する必要があります。

腎臓結石の薬物治療とは、結石を溶かしたり小さくしたりする薬を服用することです。薬物治療できるかどうかは、結石の種類や大きさや位置などによりますが、一般的には尿酸結石やシスチン結石などであれば可能です。薬物治療には、以下のような薬があります。

  • アロプリノール:アロプリノールは、尿酸の生成を抑える効果があります。これによって、尿中の尿酸濃度を下げ、尿酸結石を溶かすことができます。
  • シトラート:シトラートは、尿のpHを上げる効果があります。これによって、尿中のカルシウムや尿酸の沈殿を防ぎ、カルシウム結石や尿酸結石を溶かすことができます。
  • ペニシラミン:ペニシラミンは、シスチンと結合する効果があります。これによって、尿中のシスチン濃度を下げ、シスチン結石を溶かすことができます。

これらの薬物治療は、医師の指示に従って行う必要があります。また、効果が出るまでに時間がかかることもあります。

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腎臓結石の手術治療と再発予防

腎臓結石の手術治療とは、結石を体外に取り出すことです。手術治療が必要になるかどうかは、結石の大きさや位置や種類などによりますが、一般的には10mm以上のものであれば必要です。手術治療には、以下のような方法があります。

  • 体外衝撃波結石破砕術(ESWL):体外衝撃波結石破砕術とは、高圧の水流で発生させた衝撃波を体外から当てて結石を粉々にする方法です。この方法は、切開や挿入などが不要であるため、負担が少ないです。ただし、効果が出るまでに時間がかかったり、残留結晶が引っかかって再発したりする可能性があります。
  • 経皮的腎結石摘出術(PCNL):経皮的腎結石摘出術とは、背中から小さな穴を開けて内視鏡を挿入し、レーザーや超音波などで結石を破壊して取り出す方法です。この方法は、大きくて硬い結石に有効であるため、ESWLでは効果が出ない場合に行われます。ただし、切開や挿入が必要であるため、感染や出血などのリスクがあります。
  • 尿管結石摘出術(URS):尿管結石摘出術とは、尿道から内視鏡を挿入し、尿管に詰まった結石をレーザーやバスケットなどで取り出す方法です。この方法は、尿管に詰まった小さくて柔らかい結石に有効であるため、ESWLやPCNLでは効果が出ない場合に行われます。ただし、尿道や尿管への挿入が必要であるため、傷つけたり感染したりする可能性があります。

これらの手術治療は、医師の判断によって行われます。また、手術後は、水分摂取や薬物治療なども行われます。

腎臓結石の再発予防とは、再び結石ができないようにすることです。再発予防には、以下のことを行います。

  • 水分摂取:水分摂取は、尿量を増やし、尿中の物質の沈殿を防ぐ効果があります。水分摂取量は、個人差や気温などによりますが、一日に2リットル以上を目安にします。水分摂取時には、水やお茶などの無カフェイン飲料を選びます。
  • 食生活:食生活は、尿中の物質の量や性質を変える効果があります。食生活に注意することで、結石の原因となる物質の摂取を減らすことができます。例えば、動物性タンパク質や塩分は控えめにし、野菜や果物は積極的に摂ります。
  • 運動:運動は、身体を動かすことで結石の生成を防ぐ効果があります。運動時には、歩くや走るなどの有酸素運動を行います。ただし、運動強度は適度にし、無理をしないことが重要です。

これらの再発予防は、結石の種類や原因によっても異なります。そのため、医師や栄養士などの専門家に相談してから行うことが望ましいです。

2023年11月10日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : okada-minoru-home