頚椎椎間板ヘルニアとは何か?
頚椎椎間板ヘルニアとは、首の骨の間にあるクッションの役割をする椎間板が傷んで飛び出し、神経や脊髄を圧迫する病気です。首や肩、腕に痛みやしびれを引き起こします。
椎間板の構造と役割
椎間板は、椎骨と椎骨の間にある円盤状の組織で、外側の線維輪と中心の髄核からなります。椎間板は、頚椎の動きをスムーズにし、衝撃を吸収する役割を果たします。
椎間板ヘルニアの発生機序と分類
椎間板ヘルニアは、椎間板の髄核が線維輪を破って飛び出すことで起こります。飛び出した髄核が神経根や脊髄を圧迫すると、症状が現れます。椎間板ヘルニアは、飛び出した方向によって前方、後方、側方などに分類されます。
頚椎椎間板ヘルニアの原因と危険因子
頚椎椎間板ヘルニアの原因と危険因子には、加齢による椎間板の変性や、頚椎への外力や姿勢の影響があります。これらの要因によって、椎間板に亀裂が入りやすくなります。
加齢による椎間板の変性
加齢によって、椎間板の水分量が減り、弾力性が失われます。また、椎間板の栄養供給が悪くなり、線維輪が劣化します。これによって、椎間板が薄くなり、髄核が飛び出しやすくなります。
頚椎への外力や姿勢の影響
頚椎への外力や姿勢の影響は、椎間板に亀裂を入れる原因となります。例えば、交通事故やスポーツなどで首に強い衝撃を受けたり、長時間パソコンやスマホを使って首を前に曲げたりすると、椎間板に過度な負荷がかかります。
頚椎椎間板ヘルニアの症状と診断方法
頚椎椎間板ヘルニアの症状と診断方法には、神経根症候群と脊髄症候群の違いや、画像検査と神経伝導検査の役割があります。症状は、圧迫される神経の場所や程度によって異なります。
神経根症候群と脊髄症候群の違い
神経根症候群は、椎間孔から出ていく神経根が圧迫されることで起こる症状です。首や肩、腕に一側性の痛みやしびれが現れます。脊髄症候群は、脊柱管内の脊髄が圧迫されることで起こる症状です。両側の手足に痛みやしびれ、歩行障害や排尿障害が現れます。
画像検査と神経伝導検査の役割
画像検査と神経伝導検査は、頚椎椎間板ヘルニアの診断に必要な検査です。画像検査は、レントゲンやCT、MRIなどで、椎間板の変形やヘルニアの位置や大きさを確認します。神経伝導検査は、筋電図や脊髄反射などで、神経の機能や障害の程度を評価します。