背中の痛みが心配……自宅でできるセルフチェック方法

背中の痛みは、誰もが一度は経験したことがあるでしょう。しかし、背中の痛みは、その場所や程度によって、原因や対処法が異なります。また、背中の痛みは、単なる筋肉疲労や姿勢不良だけでなく、重大な疾患のサインである可能性もあります。この記事では、背中の痛みの原因と症状、自宅でできるセルフチェック方法、セルフチェック結果に応じた対処法について紹介します。

背中の痛みの原因と症状：場所別に図で解説

背中の痛みは、その場所によって、原因や症状が異なります。背中の場所は、大きく分けて上部背中痛と中部背中痛に分類されます。上部背中痛は、肩甲骨から首にかけての部分で起こる痛みです。中部背中痛は、肩甲骨から腰にかけての部分で起こる痛みです。ここでは、上部背中痛と中部背中痛の原因と症状を、場所別に図で解説します。

上部背中痛：肩こりやストレスが原因？

上部背中痛とは、肩甲骨から首にかけての部分で起こる痛みのことです。上部背中痛は、以下のような図で表されます。

上部背中痛の原因としては、以下のようなものがあります。

肩こり：デスクワークやスマホ操作などで首や肩に負担がかかり、筋肉がコリや硬くなることで起こる
ストレス：精神的な緊張や不安などで自律神経が乱れ、筋肉が緊張したり血行が悪くなったりすることで起こる
胸椎の異常：胸椎の骨や椎間板が変形したりずれたりすることで神経や筋肉に圧迫や刺激がかかり、痛みが放散することで起こる
心臓や肺の疾患：心筋梗塞や肺炎などの心臓や肺の疾患があると、痛みが背中に伝わることで起こる

上部背中痛の症状としては、以下のようなものがあります。

首や肩に張りや重だるさを感じる
頭痛やめまいを起こす
胸や腕にしびれや痛みを感じる
呼吸が苦しくなる

上部背中痛は、肩甲骨から首にかけての部分で起こる痛みです。

中部背中痛：姿勢や内臓疾患が原因？

中部背中痛とは、肩甲骨から腰にかけての部分で起こる痛みのことです。中部背中痛は、以下のような図で表されます。

中部背中痛の原因としては、以下のようなものがあります。

姿勢や生活習慣の乱れ：デスクワークやスマホ操作などで前かがみになったり、重いものを持ったりすることで腰に負担がかかり、筋肉がコリや硬くなることで起こる
腰椎の異常：腰椎の骨や椎間板が変形したりずれたりすることで神経や筋肉に圧迫や刺激がかかり、痛みが放散することで起こる
内臓疾患：胃潰瘍や胆石症などの消化器系の疾患や、膵臓炎や腎盂腎炎などの腹部の疾患があると、痛みが背中に伝わることで起こる
妊娠：妊娠中に赤ちゃんの重さやホルモンバランスの変化によって腰に負担がかかり、筋肉がコリや硬くなることで起こる

中部背中痛の症状としては、以下のようなものがあります。

腰に張りや重だるさを感じる
足にしびれや痛みを感じる
お腹に不快感や吐き気を感じる
尿量が減ったり色が濃くなったりする

中部背中痛は、肩甲骨から腰にかけての部分で起こる痛みです。

背中の痛みのセルフチェック方法：自分でできるテストと注意点

背中の痛みは、その場所や程度によって、原因や対処法が異なります。しかし、医師や専門家に診てもらう前に、自宅でできるセルフチェック方法があります。セルフチェック方法は、自分でできるテストと注意点からなります。自分でできるテストは、胸椎や腰椎の可動域をチェックする上体ねじりテストと、椎間板ヘルニアや坐骨神経痛をチェックする足上げテストです。注意点は、セルフチェック方法の限界や危険性についてです。ここでは、背中の痛みのセルフチェック方法について説明します。

上体ねじりテスト：胸椎や腰椎の可動域をチェックする

上体ねじりテストとは、胸椎や腰椎の可動域をチェックするテストのことです。上体ねじりテストは、以下のように行います。

背筋を伸ばして立つ
両手を前に出して合わせる
上体を左右にねじる
どちら側にも同じ角度までねじれるか、痛みがないか確認する

上体ねじりテストの結果としては、以下のようなものがあります。

どちら側にも同じ角度までねじれる場合：正常
どちらか一方にしかねじれない場合：胸椎や腰椎の可動域が低下している可能性がある
どちらか一方にねじると痛みが出る場合：胸椎や腰椎の異常や炎症がある可能性がある

上体ねじりテストは、胸椎や腰椎の可動域をチェックするテストです。

足上げテスト：椎間板ヘルニアや坐骨神経痛をチェックする

足上げテストとは、椎間板ヘルニアや坐骨神経痛をチェックするテストのことです。足上げテストは、以下のように行います。

仰向けに寝て両足を伸ばす
片足を膝から伸ばしたまま持ち上げる
もう片方の足は床につけたままにする
持ち上げた足に痛みが出る角度を確認する
反対側の足も同じように行う

足上げテストの結果としては、以下のようなものがあります。

両足とも70度以上持ち上げられる場合：正常
両足とも70度未満しか持ち上げられない場合：筋肉や関節の柔軟性が低下している可能性がある
片足だけ30度以下しか持ち上げられない場合：椎間板ヘルニアや坐骨神経痛がある可能性がある

足上げテストは、椎間板ヘルニアや坐骨神経痛をチェックするテストです。

背中の痛みのセルフチェック結果：どんな対処法が必要？

背中の痛みのセルフチェック結果は、その場所や程度によって、どんな対処法が必要かが異なります。背中の痛みのセルフチェック結果は、大きく分けて軽度から中度の背中痛と重度の背中痛に分類されます。軽度から中度の背中痛は、自宅でできる対処法と予防法で改善することができます。重度の背中痛は、医師や専門家に相談するべき場合があります。ここでは、背中の痛みのセルフチェック結果に応じた対処法について説明します。