首の痛みの原因と種類
首の痛みは、筋肉や靭帯などの軟部組織の炎症や損傷、頚椎(けいつい)などの骨格系の変形や圧迫などが原因で起こります。首の痛みには、急性と慢性の2種類があります。
筋肉や靭帯の炎症や損傷
急性の首の痛みは、筋肉や靭帯などが過度に伸ばされたり、引っ張られたりしたことで起こることが多く、むち打ち症や寝違えなどが代表的です。筋肉や靭帯が傷つくと、血液やリンパ液などが滞り、炎症が起こります。このとき、筋肉が硬くなったり、触ると熱く感じたりします。
頚椎の変形や圧迫
慢性的な首の痛みは、頚椎などが加齢や姿勢不良などで変形したり、圧迫されたりしたことで起こることが多く、頚椎ヘルニアや頚椎症などが代表的です。頚椎が変形すると、神経根や脊髄などが刺激されて、神経痛やしびれなどが起こります。このとき、首だけでなく肩や腕にも痛みが広がったりします。
首の痛みを和らげるストレッチやマッサージ
首の痛みを和らげるには、首の筋肉をほぐすことが効果的です。首の筋肉をほぐす方法として、ストレッチやマッサージがあります。ストレッチは、首の可動域を広げることで血流やリンパの流れを改善します。マッサージは、首や肩のツボを刺激することで痛みや炎症を緩和します。
首の前後左右に動かすストレッチ
首の前後左右に動かすストレッチは、首の筋肉を均等に伸ばすことができるストレッチです。まず、背筋を伸ばして正しい姿勢になります。次に、ゆっくりと首を前に倒して10秒間キープします。その後、ゆっくりと首を後ろに反らせて10秒間キープします。さらに、ゆっくりと首を左右に傾けてそれぞれ10秒間キープします。この動作を1セットとして、1日3回程度行います。
首や肩のツボを刺激するマッサージ
首や肩のツボを刺激するマッサージは、痛みや炎症を緩和することができるマッサージです。首や肩には、風池(ふうち)、天柱(てんちゅう)、肩井(けんせい)などのツボがあります。これらのツボは、指圧やもみほぐしで刺激します。まず、風池は、後頭部の骨のくぼみにあるツボで、指先で押しながら円を描くようにもみます。次に、天柱は、頭のてっぺんから耳の上まで引いた線上にあるツボで、親指で押しながら上下にもみます。最後に、肩井は、肩甲骨の上端から外側に出たところにあるツボで、手のひらで押しながら揉みます。この動作を1セットとして、1日2回程度行います。
首の痛みを予防する姿勢や生活習慣
首の痛みを予防するには、姿勢や生活習慣に注意することが重要です。姿勢や生活習慣が悪いと、首に負担がかかります。姿勢や生活習慣を改善する方法として、パソコンやスマホの使い方に注意することや、睡眠中に首を支える枕や寝方を選ぶことがあります。
パソコンやスマホの使い方に注意する姿勢
パソコンやスマホの使い方に注意する姿勢は、首の前屈みや側屈みを防ぐことができる姿勢です。パソコンやスマホを使うときは、画面を目線の高さに合わせて、首をまっすぐに保ちます。また、画面との距離は、パソコンは50cm以上、スマホは30cm以上にします。さらに、パソコンやスマホの使いすぎを避けて、定期的に休憩を取ります。休憩中は、首のストレッチやマッサージを行うと効果的です。
睡眠中に首を支える枕や寝方
睡眠中に首を支える枕や寝方は、首の負担を減らすことができる枕や寝方です。枕は、首のカーブに合わせて高さや硬さを調整します。また、枕は頭だけでなく首も乗せます。寝方は、仰向けや横向けがおすすめです。仰向けのときは、枕を首の下に入れて、頭と背中の間に隙間ができないようにします。横向けのときは、枕を肩と耳の間に入れて、頭と肩が同じ高さになるようにします。うつ伏せは、首がねじれてしまうので避けます。