慢性疲労症候群とは何か？
この章では、慢性疲労症候群という病気について詳しく説明します。慢性疲労症候群は、長期間にわたって強い疲労感や全身のだるさ、集中力や記憶力の低下などの不快な症状が持続する、原因不明の難治性の疾患です。この章では、慢性疲労症候群の定義や診断基準、主な症状や原因について解説します。
慢性疲労症候群の定義と症状
慢性疲労症候群（CFS）は、世界保健機関（WHO）が1994年に発表した国際統計分類（ICD-10）で、神経系の疾患として認められた病気です。CFSの診断基準は、以下のように定められています。
- 6か月以上、新たに始まったもしくは明らかに悪化した、身体的な活動や精神的なストレスによって増悪する、回復しない疲労感があること。
- その他に、以下の4つ以上の症状が同時にあること。
- 睡眠障害（眠りが浅い、寝ても疲れがとれないなど）
- 筋肉痛や関節痛
- 頭痛や喉の痛み、リンパ節の腫れなどの感染症様の症状
- 運動後の倦怠感や悪寒、発汗などの全身性の症状
- 集中力や記憶力の低下、思考力の低下などの認知障害
- めまいや立ちくらみ、動悸や息切れなどの自律神経系の症状
- 食欲不振や吐き気、下痢や便秘などの消化器系の症状
- アレルギー反応や皮膚のかゆみなどの免疫系の症状
CFSの症状は個人差が大きく、日々変化することもあります。また、重度の場合は日常生活に支障をきたすほどです。
慢性疲労症候群の原因と診断
CFSの原因は現在も不明です。遺伝的な要因や免疫系の異常、ウイルス感染やホルモンバランスの乱れ、ストレスや過労などが関係している可能性が示唆されていますが、確かな証拠はありません。CFSは特有の検査所見や生理学的指標がなく、他の疾患と区別することが難しいため、診断も困難です。CFSを診断するには、まず他に原因となる疾患を除外する必要があります。そのためには、血液検査や尿検査、心電図や脳波などの検査を行います。また、精神科的な評価も必要です。CFSはうつ病や不安障害などと似たような症状を呈することがありますが、CFSでは気分が落ち込んだり不安になったりすることは主要な特徴ではありません。CFSは他に原因となる疾患が見つからず、診断基準に合致する場合に診断されます。
整体セラピーとはどのようなものか？
この章では、整体セラピーという治療法について詳しく説明します。整体セラピーとは、人間の身体を一つのまとまったシステムとして捉え、骨格や筋肉、内臓などの位置や動き、神経や血液などの流れ、呼吸や姿勢などの機能に影響を与える要因を探り、手技や器具を用いて調整することで、身体のバランスを整え、自然治癒力を高めることを目的とした代替医療です。この章では、整体セラピーの歴史や種類、目的や効果について解説します。
整体セラピーの歴史と種類
整体セラピーの起源は古く、古代中国やインド、エジプトなどで行われていたマッサージやストレッチなどの手技がその原型とされています。西洋では、19世紀末にアメリカでアンドリュー・テイラー・スティルという医師がオステオパシー（骨格療法）を創始しました。スティルは、身体の構造と機能は密接に関係しており、骨格や筋肉などの位置や動きが乱れると、神経や血液などの流れが妨げられ、病気や不調が起こると考えました。そこで、手技によって身体の構造を正常に戻すことで、自然治癒力を促進することを目指しました。オステオパシーはアメリカで広く普及し、現在では医学的な根拠に基づいた治療法として認められています。
オステオパシーから派生したものにカイロプラクティック（脊椎矯正法）があります。カイロプラクティックは、20世紀初頭にアメリカでダニエル・デビッド・パーマーという自然療法家が創始しました。パーマーは、脊椎（背骨）がずれることで神経が圧迫され、身体の各部位に影響を及ぼすと考えました。そこで、手技や器具によって脊椎を矯正することで、神経の働きを正常化し、自然治癒力を高めることを目指しました。カイロプラクティックもアメリカで広く普及し、現在では多くの国で公的な資格制度があります。
日本では、20世紀中頃からオステオパシーやカイロプラクティックなどの西洋式整体セラピーが紹介されましたが、それ以前からも指圧や按摩などの東洋式整体セラピーが行われていました。東洋式整体セラピーは、身体に流れる気（エネルギー）のバランスを整えることを目的とし、ツボや経絡（気の流れる経路）などに基づいて手技を行います。東洋式整体セラピーには、指圧や按摩のほかにも、整体師が自らの気を伝える気功整体や、骨盤や背骨などの位置を調整する骨格矯正などがあります。
現在では、西洋式と東洋式の整体セラピーが融合したものや、独自の理論や手法を持つものなど、さまざまな種類の整体セラピーが存在しています。整体セラピーは一般的な呼称であり、正式な資格や規制がないため、整体師や施術者の技術や信頼性には個人差があります。そのため、整体セラピーを受ける際には、事前に施術者の経歴や資格、施術内容や料金などを確認することが重要です。
整体セラピーの目的と効果
整体セラピーの目的は、身体のバランスを整えて自然治癒力を高めることです。身体のバランスとは、骨格や筋肉などの位置や動き、神経や血液などの流れ、呼吸や姿勢などの機能が適切に調和している状態を指します。身体のバランスが乱れると、痛みや不快感だけでなく、内臓機能や免疫力などにも悪影響を及ぼします。整体セラピーでは、手技や器具を用いて身体のバランスを調整することで、身体全体の働きを改善し、自然治癒力を促進します。
整体セラピーには以下のような効果が期待できます。
- 筋肉や関節の緊張やこわばりをほぐし、痛みや不快感を和らげる。
- 骨格や内臓などの位置や動きを正常化し、姿勢や歩行などを改善する。
- 神経や血液などの流れを促進し、内臓機能や代謝などを活性化する。
- 呼吸法やストレッチなどで呼吸機能や柔軟性などを向上させる。
- 気（エネルギー）のバランスを整えて精神的な安定感やリラックス効果を得る。
整体セラピーは、慢性的な疲労感や肩こり・腰痛・頭痛などの不定愁訴に悩む人におすすめです。また、運動不足やデスクワークなどで姿勢が悪くなった人や、ストレスが多い人にも有効です。ただし、整体セラピーは医療行為ではありません。
カイロプラクティック、整体、頭痛、片頭痛、首の痛み、肩凝り、背中の痛み、腰痛、ぎっくり腰、椎間板ヘルニア、慢性疲労、姿勢矯正、猫背矯正、側弯症、骨盤矯正、産後の骨盤矯正、o脚矯正、x脚矯正
カイロプラクティック、整体、慢性疲労、側弯症、産後の骨盤、首、