〇　産後の骨盤に起こること

出産時には、赤ちゃんが産道を通るために骨盤周囲の靭帯や筋肉が柔らかくなり、骨盤が開きます。この柔軟性はリラキシンというホルモンの影響によるものです。しかし、出産後はその影響が残り、骨盤が正しい位置に戻らず、不安定になったり、ゆがみが生じたりすることがあります。

妊娠中や出産時に骨盤底筋群（骨盤を支える筋肉）が大きな負荷を受けます。その結果、筋力が低下し、骨盤を支える力が弱くなることがあります。この弱化が続くと、尿漏れや姿勢の乱れ、腰痛などの症状が現れることがあります。

骨盤が正しい位置に戻らない場合、腰や背中に負担がかかり、腰痛が起こりやすくなります。また、骨盤のゆがみが原因で血流やリンパの流れが悪化し、むくみや冷え、疲労感を感じる場合もあります。

骨盤の位置が不安定になることで、姿勢に影響を及ぼします。例えば、骨盤が前傾しすぎると反り腰に、後傾しすぎると猫背になる可能性があります。これにより、全身のバランスが崩れ、肩こりや頭痛につながることもあります。

骨盤のゆがみがあると、体幹が安定しにくくなり、お腹や腰回りの脂肪が付きやすくなることがあります。また、骨盤周辺の筋肉が弱まることで、お尻が垂れたり、足のラインが崩れたりすることもあります。

産後の骨盤ケアは、これらの問題を予防・改善するために非常に重要です。具体的には以下のような方法が効果的です：

早い段階で骨盤ケアを行うことで、体の回復がスムーズになり、健康的な生活を送ることができるようになります。