椎間板ヘルニアとは？原因と症状を知ろう
椎間板ヘルニアとは、脊柱（背骨）の中にある椎間板というクッションのような組織が、老化や外傷などで変形や破裂し、神経を圧迫することで起こる疾患です。腰や首に強い痛みやしびれ、筋力低下などの神経障害が主な症状です。日本では、成人の約1割が何らかの程度で椎間板ヘルニアを発症していると言われています。この記事では、椎間板ヘルニアの原因と発症メカニズム、主な症状とその特徴について解説します。
椎間板ヘルニアの原因と発症メカニズム
椎間板ヘルニアの原因は、大きく分けて老化や外傷によるものです。老化によるものは、加齢や生活習慣などで脊柱が負担を受けることで、椎間板が徐々に水分を失って硬くなり、ひび割れや突出しやすくなることで起こります。外傷によるものは、交通事故やスポーツなどで脊柱に強い衝撃が加わることで、椎間板が一気に変形や破裂することで起こります。椎間板が変形や破裂すると、その一部が脊柱の中にある神経を圧迫し、痛みやしびれなどの神経障害を引き起こします。椎間板ヘルニアは、腰椎（腰の部分）や頚椎（首の部分）に多く発生します。
椎間板ヘルニアの主な症状とその特徴
椎間板ヘルニアの主な症状は、神経障害によるものです。神経障害には、感覚障害と運動障害があります。感覚障害は、痛みやしびれ、冷感などの感覚の異常を指します。運動障害は、筋力低下や筋萎縮などの筋肉の機能低下を指します。椎間板ヘルニアの症状は、発生した部位によって異なります。腰椎ヘルニアでは、腰から臀部、太もも、ふくらはぎ、足にかけての痛みやしびれが特徴的です。頚椎ヘルニアでは、首から肩、上腕、前腕、手にかけての痛みやしびれが特徴的です。また、重度の場合には、排尿障害や歩行障害などの全身的な症状が出ることもあります。
椎間板ヘルニアの診断方法と検査項目について
椎間板ヘルニアの診断は、主に問診と触診、画像診断で行われます。問診と触診では、症状の発現部位や性質、持続時間や変化要因などを聞いたり、脊柱や神経の動きや反応を調べたりして、椎間板ヘルニアの可能性を判断します。画像診断では、レントゲンやMRIなどで椎間板ヘルニアの程度や位置を確認します。この記事では、椎間板ヘルニアの診断方法と検査項目について詳しく解説します。
問診と触診で椎間板ヘルニアの可能性を判断する
問診と触診は、椎間板ヘルニアの初期診断に重要な役割を果たします。問診では、以下のような質問をされることがあります。
- いつからどんな症状が出ていますか？
- どこに痛みやしびれがありますか？
- 症状はどんな時に強くなりますか？
- 何か治療を受けたり薬を飲んだりしていますか？
- 過去に同じような症状がありましたか？
- 外傷や事故の経験がありますか？
- 生活習慣や職業は何ですか？
触診では、以下のような検査を行われることがあります。
- 脊柱の曲がりや歪みを確認する
- 脊柱の動きや可動域を確認する
- 痛みやしびれのある部位を圧迫する
- 神経の反射や筋力を確認する
- ストレートレッグレイズテストやラセーグテストなどの特殊な検査を行う
問診と触診で椎間板ヘルニアの可能性が高いと判断された場合、画像診断に進みます。
画像診断で椎間板ヘルニアの程度と位置を確認する
画像診断は、椎間板ヘルニアの程度と位置を正確に把握するために必要な検査です。画像診断には、レントゲンやMRIなどが用いられます。それぞれの特徴は以下の通りです。
- レントゲン：脊柱の骨の状態や変形、狭窄などを確認できる。しかし、椎間板や神経は映らないため、ヘルニアの有無や大きさは判断できない。
- MRI：脊柱の骨だけでなく、椎間板や神経、軟部組織なども詳細に映すことができる。ヘルニアの有無や大きさ、位置、神経への圧迫度などを判断できる。
- CT：脊柱の骨の状態や変形、狭窄などを詳細に確認できる。しかし、MRIほど椎間板や神経の情報は得られない。
- ミエログラフィー：脊髄液に造影剤を注入してX線撮影することで、神経の状態や圧迫度を確認できる。しかし、侵襲的な検査であり、副作用や合併症のリスクがある。
画像診断で椎間板ヘルニアの程度と位置が明らかになった場合、治療法について医師と相談します。
椎間板ヘルニアの治療法とその効果・リスクについて
椎間板ヘルニアの治療法は、大きく分けて保存的治療と手術治療に分かれます。保存的治療は、薬物療法や理学療法などで症状を改善する方法です。手術治療は、外科的に椎間板ヘルニアの原因を除去する方法です。保存的治療と手術治療にはそれぞれ効果とリスクがあります。この記事では、椎間板ヘルニアの治療法とその効果・リスクについて詳しく解説します。
保存的治療で椎間板ヘルニアの症状を改善する方法
保存的治療は、椎間板ヘルニアの症状を軽減するために行われる治療法です。保存的治療には、以下のような方法があります。
- 薬物療法：鎮痛剤や筋弛緩剤などを服用して、痛みや筋肉のこわばりを和らげる。
- 理学療法：マッサージや温熱療法、牽引療法などで、血行を促進し、筋肉の緊張をほぐす。
- 運動療法：ストレッチや筋力トレーニングなどで、脊柱の可動域を広げ、筋力や柔軟性を向上させる。
- ブロック注射：神経に近い部位に局所麻酔剤やステロイド剤などを注射して、神経の伝達を遮断し、痛みを抑える。
保存的治療の効果は、個人差があります。一般的には、椎間板ヘルニアの約8割が保存的治療で改善すると言われています。しかし、保存的治療では椎間板ヘルニアの原因は除去できないため、再発や悪化の可能性があります。また、薬物療法やブロック注射には副作用や合併症のリスクがあります。保存的治療は、医師の指示に従って行う必要があります。
手術治療で椎間板ヘルニアの原因を除去する方法
手術治療は、椎間板ヘルニアの原因を外科的に除去する治療法です。手術治療には、以下のような方法があります。
- 開頭術：脊柱を切開して椎間板ヘルニアの部分を摘出する。最も一般的な手術法であるが、傷跡や感染などのリスクがある。
- 内視鏡手術：小さな穴から内視鏡と器具を挿入して椎間板ヘルニアの部分を摘出する。開頭術よりも侵襲性が低く、回復も早いが、技術的に難しい。
- レーザー手術：レーザー光で椎間板ヘルニアの部分を加熱して収縮させる。切開や摘出が不要であるが、効果が不安定である。
手術治療の効果は、高いと言われています。手術治療では椎間板ヘルニアの原因を除去できるため、再発や悪化の可能性が低くなります。しかし、手術治療には合併症や失敗のリスクがあります。また、手術後にはリハビリテーションが必要です。手術治療は、保存的治療で改善しない場合や重度の神経障害がある場合に行われます。
カイロプラクティック、整体、頭痛、片頭痛、首の痛み、肩凝り、背中の痛み、腰痛、ぎっくり腰、椎間板ヘルニア、慢性疲労、姿勢矯正、猫背矯正、側弯症、骨盤矯正、産後の骨盤矯正、o脚矯正、x脚矯正
カイロプラクティック、整体、首の痛み、背中の痛み、産後の骨盤、背中、