椎間板ヘルニアと鍼灸・マッサージ！効果や注意点を解説

椎間板ヘルニアとは？原因や症状、治療法について

椎間板ヘルニアとは、背骨の間にあるクッションの役割をする椎間板が飛び出して神経を圧迫する病気です。椎間板ヘルニアは、加齢や過度な負荷、姿勢の悪さなどが原因で起こります。椎間板ヘルニアの症状は、背中や腰の痛み、しびれ、筋力低下などで、部位によって異なります。椎間板ヘルニアの治療法は、保存的治療と手術治療があります。保存的治療は、安静や薬物療法、理学療法などで症状を和らげる方法です。手術治療は、椎間板を切除して神経の圧迫を解除する方法です。

・椎間板ヘルニアのタイプと部位別の症状

椎間板ヘルニアには、中心性ヘルニアや側方性ヘルニアなどがあります。中心性ヘルニアは、背骨の真ん中にある神経を圧迫するタイプで、両足にしびれや筋力低下が出やすいです。側方性ヘルニアは、背骨の外側にある神経を圧迫するタイプで、片足に痛みやしびれが出やすいです。また、椎間板ヘルニアは、背骨のどの部分に発生するかによっても症状が変わります。頚椎（首）に発生すると、首や肩、腕に痛みやしびれが出ます。胸椎（背中）に発生すると、胸や腹部に痛みやしびれが出ます。腰椎（腰）に発生すると、腰や臀部（おしり）、足に痛みやしびれが出ます。

・椎間板ヘルニアの診断方法と画像診断の種類

椎間板ヘルニアの診断方法は、まず問診と触診で症状や部位を確認します。その後、レントゲンやMRIなどの画像診断で椎間板の飛び出し具合や神経の圧迫度を評価します。画像診断では、椎間板ヘルニアのタイプや大きさも分かります。画像診断の種類には以下のようなものがあります。

レントゲン：背骨の変形や骨棘（こつせき）などを確認できますが、椎間板自体は見えません。
MRI：椎間板や神経などの軟部組織を詳細に見ることができます。椎間板ヘルニアの診断に最も有用です。
CT：背骨や椎間板の断面像を見ることができます。MRIが撮れない場合や、骨の状態を詳しく見たい場合に使われます。
ミエログラフィー：脊髄液に造影剤を注入して、神経の圧迫状態を見ることができます。MRIが撮れない場合や、MRIでは分からない細かい部分を見たい場合に使われます。

鍼灸・マッサージとは？椎間板ヘルニアに対する効果やメカニズム

鍼灸・マッサージとは、東洋医学や理学療法の一種で、椎間板ヘルニアの保存的治療の一つです。鍼灸・マッサージは、筋肉や経絡（けいらく）などに刺激を与えて、血行を促進したり、痛みを和らげたり、筋肉の緊張をほぐしたりする効果があります。鍼灸・マッサージのメカニズムには以下のようなものがあります。

・鍼灸の効果とメカニズム

鍼灸とは、特殊な針（鍼）や熱源（灸）を使って、体表や特定のツボに刺激を与える方法です。鍼灸には以下のような効果があります。

痛みを和らげる：鍼灸による刺激で、脳からエンドルフィンなどの鎮痛物質が分泌されて、痛みを感じにくくなります。
血行を促進する：鍼灸による刺激で、血管が拡張して血流が増えます。血流が増えると、椎間板に栄養が届きやすくなり、回復を早めます。
筋肉の緊張をほぐす：鍼灸による刺激で、筋肉の収縮と弛緩（しかん）を繰り返して、筋肉の硬さやこりを解消します。
自律神経のバランスを整える：鍼灸による刺激で、交感神経と副交感神経のバランスが整います。自律神経のバランスが整うと、リラックス効果や免疫力の向上などが期待できます。

・マッサージの効果とメカニズム

マッサージとは、手や器具などで体表や筋肉に圧力や摩擦などの刺激を与える方法です。マッサージには以下のような効果があります。

痛みを和らげる：マッサージによる刺激で、脳からエンドルフィンなどの鎮痛物質が分泌されて、痛みを感じにくくなります。
血行を促進する：マッサージによる刺激で、血管が拡張して血流が増えます。血流が増えると、椎間板に栄養が届きやすくなり、回復を早めます。
筋肉の緊張をほぐす：マッサージによる刺激で、筋肉の収縮と弛緩（しかん）を繰り返して、筋肉の硬さやこりを解消します。
リンパの流れを改善する：マッサージによる刺激で、リンパ管が収縮してリンパ液の流れが改善されます。リンパの流れが改善されると、老廃物の排出や免疫力の向上などが期待できます。

鍼灸・マッサージの注意点！副作用やリスク、適切な頻度や期間

鍼灸・マッサージは、椎間板ヘルニアの保存的治療として有効ですが、注意点もあります。鍼灸・マッサージには、副作用やリスクがある場合もありますし、適切な頻度や期間も個人差があります。鍼灸・マッサージの注意点には以下のようなものがあります。

・鍼灸の副作用やリスク

鍼灸は、一般的に安全な治療法ですが、場合によっては副作用やリスクがあります。鍼灸の副作用やリスクには以下のようなものがあります。

出血や内出血：鍼を刺した部位から出血したり、皮下に内出血（あざ）ができたりすることがあります。特に血液凝固異常や抗凝固薬を服用している人は注意が必要です。
感染症：鍼によって細菌やウイルスなどが体内に侵入することで感染症を起こすことがあります。特に肝炎やエイズなどの感染性の高い疾患は危険です。鍼は必ず滅菌されたものを使うようにしましょう。
神経障害：鍼を刺した部位に神経がある場合、神経を傷つけることでしびれや麻痺などの神経障害を起こすことがあります。特に頚椎（首）や胸椎（背中）などの神経密集部位は注意が必要です。
気分不良：鍼灸によって自律神経のバランスが変化することで、気分不良やめまいなどを感じることがあります。特に空腹や疲労時などは注意が必要です。

・マッサージの副作用やリスク

マッサージも、一般的に安全な治療法ですが、場合によっては副作用やリスクがあります。マッサージの副作用やリスクには以下のようなものがあります。

筋肉痛や内出血：マッサージによって筋肉に強い刺激を与えることで、筋肉痛や内出血（あざ）が起こることがあります。特に初めてマッサージを受ける人や強い力でマッサージを受ける人は注意が必要です。
感染症：マッサージによって皮膚に傷ができたり、汚れた手や器具で触れられたりすることで感染症を起こすことがあります。特に皮膚の弱い人や免疫力の低い人は注意が必要です。
悪化や合併症：マッサージによって椎間板ヘルニアの状態が悪化したり、神経や血管などを圧迫したりすることで合併症を起こすことがあります。特に椎間板ヘルニアの部位に直接圧力をかけるようなマッサージは避けるべきです。
気分不良：マッサージによって自律神経のバランスが変化することで、気分不良やめまいなどを感じることがあります。特に空腹や疲労時などは注意が必要です。