側弯症とは何か?
側弯症とは、背骨が左右に曲がってしまう状態で、背骨自体のねじれを伴うことがある脊柱変形の一種です。正面から見るとまっすぐなはずの背骨が、S字型やC字型に湾曲しています。これにより、肩や腰の高さが左右で違ったり、肩甲骨や肋骨が突き出たり、胸郭が変形したりすることがあります。側弯症は、小児期から思春期にかけて発見されることが多く、女子に多いことが特徴です。
側弯症の定義と特徴
側弯症は、脊柱変形の一種であり、背骨が左右に曲がってしまうことを指します。背骨は、頭から骨盤までを支える重要な役割を果たしており、正面から見るとまっすぐに、横から見ると首や腰が前に突き出すように自然なカーブを描いています。しかし、側弯症では、正面から見ると背骨がS字型やC字型に湾曲しており、背骨自体もねじれていることがあります。これにより、身体のバランスや姿勢が崩れたり、内臓や神経に影響を及ぼしたりする可能性があります。
側弯症の発生頻度と性差
日本での側弯症の発生頻度は1~2%程度とされています。側弯症は、小児期から思春期にかけて発見されることが多く、特に思春期の女子に多いことが知られています。男子に比べて女子は5~8倍も側弯症になりやすいと言われています。これは、女子の方が成長期が早く、背骨の成長が急激に進むため、側弯症の進行も早まると考えられています。また、女性ホルモンの影響も関係している可能性があります。
側弯症の原因と分類
側弯症の原因は、多くの場合不明です。しかし、一部の側弯症では、背骨の先天的な異常や神経や筋肉の異常などが原因となっていることがわかっています。側弯症は、原因によって大きく3つのタイプに分類されます。それぞれに特徴や治療法が異なります。
特癛性側弯症とその亜型
特癛性側弯症とは、原因不明の側弯症であり、全側弯症の60~70%を占めます。特癛性側弯症は、発症時期によって早期発症側弯症と思春期側弯症に分けられます。早期癛性側弯症は、10歳未満で発症・診断されたもので、男女比はほぼ同じです。思春期癛性側弯症は、10歳以降で発症するもので、女子に多くみられます。特癛性側弯症では、背骨の曲がり方やねじれ方によってさらに4つの亜型に分類されます。それぞれ右胸椎型、左胸椎型、右腰椎型、二重主曲型と呼ばれます。
先天性・症候性側弯症の原因と特徴
先天性側弯症とは、背骨や肋骨などの先天的な奇形が原因で生まれつき起こる側弯症です。全側弯症の10%程度を占めます。先天性側弯症では、背骨が欠損したり半分しかなかったりすることで、背骨が左右に曲がってしまいます。先天性側弯症は、成長とともに変形が進行しやすく、重度の呼吸障害や心不全を引き起こす可能性があります。
症候性側弯症とは、神経や筋肉などの異常が原因で起こる側弯症です。全側弯症の20%程度を占めます。神経・筋原性側弯症では、脊髄空洞症や脊髄脊柱管奇形などの神経系障害や筋ジストロフィーなどの筋肉系障害が側弯症の原因となります。これらの障害によって、背骨を支える筋力や神経伝達が低下し、背骨が左右に曲がってしまいます。神経・筋原性側弯症は、早期発症しやすく、変形が急速に進行する傾向があります。また、結合織異常性側弯症では、マルファン症候群やエーラス・ダンロス症候群などの結合織の異常が側弯症の原因となります。これらの異常によって、背骨を支える靭帯や骨の強度が低下し、背骨が左右に曲がってしまいます。結合織異常性側弯症は、変形が大きくなりやすく、手術の難易度も高いと言われています。
側弯症の診断と治療
側弯症は、早期発見と早期治療が重要です。側弯症は、学校検診や定期健診などで発見されることが多く、その場合は専門医による診察を受ける必要があります。側弯症の診断は、主にX線検査によって行われます。X線検査では、背骨の曲がり方やねじれ方を示すコブ角や回旋角などの指標を測定します。これらの指標は、側弯症の程度や進行度を判断するために重要です。側弯症の治療法は、原因や程度、年齢などによって異なります。一般的には、装具療法や手術療法が行われます。
側弯症の検査方法と診断基準
側弯症の検査方法としては、以下のようなものがあります。
- X線検査:背骨全体を正面と側面から撮影し、コブ角や回旋角などを測定します。コブ角は背骨の曲がり方を示す角度であり、一般的に20度以上であれば側弯症と診断されます。回旋角は背骨自体のねじれ方を示す角度であり、一般的に10度以上であればねじれを伴う側弯症と診断されます。
- MRI検査:脊髄や神経根などの神経系構造を詳細に撮影し、症候性側弯症の原因や合併症を調べます。MRI検査は、X線検査では見えない神経系の異常を発見するために有用です。
- CT検査:背骨や肋骨などの骨の構造を詳細に撮影し、先天性側弯症の原因や合併症を調べます。CT検査は、X線検査では見えない骨の異常を発見するために有用です。
側弯症の治療法とその効果
側弯症の治療法としては、以下のようなものがあります。
- 装具療法:特殛性側弯症で、コブ角が25度以上40度未満の場合に行われます。背骨を支えるための装具を身につけて、変形の進行を防ぐ治療法です。装具は、成長期が終了するまで毎日着用する必要があります。装具療法は、変形を完全に矯正するものではなく、進行を抑制するものです。
- 手術療法:特癛性側弯症で、コブ角が40度以上の場合や、先天性・症候性側弯症で変形が進行する場合に行われます。背骨に金属製の棒やネジなどを固定して、変形を矯正し安定化する治療法です。手術は一度きりで済むことが多く、装具着用も必要ありません。手術療法は、変形を最大限に改善することができます。
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