腰痛が改善しないときは要注意！重大な病気のサインかも

腰痛は多くの人が経験する一般的な症状ですが、その原因や種類はさまざまです。軽い筋肉疲労から重大な骨や内臓の病気まで、様々な可能性があります。この記事では、腰痛の種類と原因、重大な病気のサイン、改善と予防のためにできることについて詳しく解説します。

腰痛の種類と原因

腰痛には、発生から4週間未満の急性腰痛と4週間以上続く慢性腰痛があります。急性腰痛は、重い物を持ち上げたり、不自然な姿勢で動いたりした時に起こることが多く、安静にしていれば自然に治ることがほとんどです。慢性腰痛は、加齢や生活習慣、ストレスなどが影響して起こることが多く、痛みが長引いたり、繰り返したりすることが特徴です。腰痛の原因は、筋肉や靱帯、椎間板などの軟部組織の損傷や炎症、骨や関節の変形や損傷、内臓や神経の異常などがあります。

急性腰痛と慢性腰痛

急性腰痛は、一般的に「ぎっくり腰」と呼ばれるもので、腰に強い負担がかかった時に突然激しい痛みが起こります。この場合、腰の筋肉や靱帯などが捻挫したり、椎間板がヘルニアになったりしていることが多く、安静にしていれば数日から2週間ほどで回復します。しかし、無理をすると炎症を悪化させてしまうため、急いで動く必要はありません。痛みが強い場合は鎮痛剤や湿布などを使用しても構いませんが、長期間の使用は避けましょう。慢性腰痛は、特にきっかけがなく、何となく腰がだるくなったり、痛んだりするという状態を繰り返します。この場合、腰の筋肉や靱帯などの軟部組織が硬くなったり、骨や関節が変形したりしていることが多く、生活習慣や姿勢の改善、適度な運動やストレッチなどが必要です。また、ストレスや不安、不眠なども慢性腰痛の原因になることがありますので、心身のバランスを整えることも大切です。

筋・筋膜性腰痛や椎間板ヘルニアなどの主な腰痛の原因

筋・筋膜性腰痛は、長時間の立ち仕事やデスクワーク、運動不足などによって、腰を支える筋肉や靱帯に疲労がたまったり、こわばったりすることで起こる腰痛です。筋肉の血流を改善するために温めたりマッサージしたりすると良いでしょう。椎間板ヘルニアは、重い物を持ち上げたり急に体をひねったりした時に起こることが多く、椎間板が飛び出して神経を圧迫することで腰だけでなく足にも強い痛みやしびれが起こります。横向きで寝て膝を曲げた姿勢をとると楽になることが多いです。その他にも骨粗鬆症や変形性脊椎症などの骨や関節の変形や損傷による腰痛や、心臓や内臓の異常による反射的な腰

骨粗鬆症や骨がんなどの骨の病気

骨粗鬆症は、骨の密度が低下してもろくなる病気で、軽い衝撃や圧力で骨折しやすくなります。骨折した部分に炎症が起こって腰痛を引き起こすことがあります。骨粗鬆症は加齢や女性ホルモンの減少、カルシウムやビタミンDの不足などが原因となります。骨粗鬆症の予防には、カルシウムやビタミンDを含む食事や日光浴、適度な運動などが有効です。骨がんは、骨に癌細胞ができる病気で、腰椎に癌細胞ができると腰痛を引き起こすことがあります。骨がんは原発性と転移性に分けられます。原発性は、骨自体に癌細胞ができるもので、若い人に多く見られます。転移性は、他の臓器から癌細胞が骨に広がるもので、高齢者に多く見られます。骨がんの治療には、手術や放射線療法、化学療法などが行われます。

心臓や内臓の病気

心臓や内臓の病気は、腰痛と直接関係がないように思われるかもしれませんが、実は反射的に腰痛を引き起こすことがあります。これは内臓神経反射と呼ばれる現象で、内臓から出る神経と背中から出る神経が同じ場所で交わっているために起こります。内臓から出る神経に刺激があると、背中から出る神経も刺激されて腰痛を感じるという仕組みです。内臓神経反射による腰痛は、心筋梗塞や大動脈解離などの心臓の病気や、膵臓炎や胆嚢炎などの消化器系の病気などが原因となります。内臓神経反射による腰痛は、通常の腰痛と異なり、動いても変わらないか悪化することが多く、他にも発汗や吐き気などの全身症状を伴うことがあります。内臓神経反射による腰痛を感じた場合は、すぐに医師の診察を受けてください。