肩こりの原因とメカニズムを知る

肩こりとはどのような症状か

肩こりとは、首から肩、背中にかけての筋肉がこわばり、こりや痛みを引き起こす症状のことです。筋肉が緊張し続けると血行が悪くなり、酸素や栄養が不足したり、老廃物が溜まったりして、筋肉が硬くなります。また、固くなった筋肉は血管や神経を圧迫して、さらに痛みやしびれを生じさせます。

肩こりの主な原因は何か

肩こりの原因には、筋肉の緊張や加齢、長時間の不良姿勢などがあります。特にデスクワークやスマートフォンの使用などで前かがみになったり、下を向いたりする姿勢が続くと、首や肩の筋肉に負担がかかります。また、冷房や冷え性で体が冷えたり、ストレスで自律神経が乱れたりすることも血行不良を引き起こします。

肩こりを予防するための日常生活の工夫

正しい姿勢を保つ方法

正しい姿勢とは、頭・首・背中・腰・足が一直線になるようにすることです。具体的には以下のようにします1。

おへその下に力を入れ 腹筋を意識 する
お尻の穴をきゅっとしめる ように力を入れる
天井から 頭のてっぺんが糸でつられているイメージ でまっすぐ背中を伸ばす
肩の力を抜き 胸を張る
あごを 少し引く このようにすることで、首や肩の筋肉にかかる負担を減らすことができます。

適度な運動やストレッチで筋肉をほぐす方法

運動やストレッチは、筋肉の柔軟性や血行を改善し、肩こりを予防する効果があります。特に首や肩周辺の筋肉を動かす運動やストレッチがおすすめです23。例えば以下のようなものがあります。
首回し：顎を胸につけてからゆっくりと左右に首を回す
肩回し：両手を腰に当ててからゆっくりと前後に肩を回す
肩甲骨ストレッチ：両手を前方に伸ばして手のひら同士を合わせてからゆっくりと上下に動かす
胸開きストレッチ：両手を背中に回して手のひら同士を合わせてからゆっくりと上に持ち上げる これらの運動やストレッチは、1日に何回か行うことで効果的です。特に長時間同じ姿勢でいた後や、入浴後など体が温まっているときに行うとより効果が高まります。

肩こりの治療方法と注意点

肩こりの自己マッサージの方法

肩こりの自己マッサージは、こった筋肉に刺激を与えて血行を促進し、痛みやこりを緩和する効果があります。自己マッサージの方法は以下のようにします4。

肩こりの部位を探す：首や肩の筋肉を指で押してみて、痛みや硬さを感じる部位を探します。その部位が肩こりのポイントです。
肩こりのポイントを押す：肩こりのポイントを親指や人差し指で強く押します。痛みがある程度で我慢できる範囲で押しましょう。押すときは息を吐きます。
肩こりのポイントをもむ：肩こりのポイントを指でつまんだり、こねたりしてもみます。もむときは息を吸います。
押すともむを繰り返す：押すともむを交互に繰り返します。各ポイントに対して10回ずつ行いましょう。 自己マッサージは、1日に2~3回行うことで効果的です。ただし、あまり強く押したりもんだりすると筋肉にダメージを与えて逆効果になる場合があるので注意しましょう。

肩こりがひどい場合は医療機関を受診する

肩こりは放っておくと、頭痛や手・腕のしびれ、睡眠の問題などにもつながるため、きちんとケアすることが大切です。しかし、自己マッサージや運動などで改善しない場合や、以下のような症状がある場合は、医療機関を受診する必要があります5。
肩や腕に激しい痛みがある
肩や腕にしびれや麻痺がある
首や肩以外にも痛みやしびれがある
頭痛やめまいがひどい
発熱や全身倦怠感がある これらの症状は、単なる肩こりではなく、椎間板ヘルニアや頚部脊椎症、五十肩などの病気や神経障害の可能性があるからです。早めに診断・治療を受けることで、重篤な合併症を防ぐことができます。

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