側弯症とは何か？原因と症状を知る

側弯症とは、背骨が左右に曲がってしまう病気です。正面から見ると背骨はまっすぐになっているべきですが、側弯症では背骨がS字型やC字型に変形しています。日本では約1％の人が側弯症を持っており、女子に多く見られます。

側弯症の定義と発生頻度

側弯症は、背骨が左右に10度以上曲がっている場合に診断されます。背骨の曲がり具合は、X線写真で測定されるコブ角で表されます。コブ角が大きいほど変形が重度です。側弯症は小児期から思春期にかけて発見されることが多く、特に身長が急激に伸びる時期に進行しやすいです。

側弯症の主な原因と分類

側弯症にはさまざまな原因がありますが、約80％は原因不明の特発性側弯症です。特発性側弯症は、遺伝的な要素やホルモンバランスなどが関係していると考えられています。そのほか、背骨や神経・筋肉に先天的な異常がある先天性側弯症や、脊髄損傷や筋ジストロフィーなどの神経・筋原性側弯症などがあります。

側弯症の治療法とその効果について

側弯症の治療法は、変形の程度や原因によって異なります。一般的には、装具療法や手術療法が行われます。装具療法は、専用の道具を身につけて背骨の曲がりを抑える方法です。手術療法は、背骨に金属の棒やネジを入れて固定する方法です。

装具療法の目的と方法

装具療法は、背骨の成長期に行われることが多く、変形の進行を防ぐことが目的です。装具は、胸から腰までを覆うハードタイプや、腰から足首までを固定するソフトタイプなどがあります。装具は一日のうちに長時間着用する必要がありますが、学校や運動などの生活に支障がないように調整されます。

手術療法の適応とリスク

手術療法は、コブ角が40度以上であったり、装具療法で効果がなかったりする場合に行われます。手術では、背骨に金属の棒やネジを入れて変形を矯正し、固定します。手術は変形を止める唯一の方法ですが、感染や神経損傷などのリスクもあります。手術後はリハビリテーションが必要です。

側弯症の子どもをサポートするための親の心得

側弯症の子どもを育てる親は、子どもの健康だけでなく、心理的な面も気にかける必要があります。側弯症は見た目や自己イメージに影響することもあり、子どもは悩んだり落ち込んだりすることもあるでしょう。親は子どもを理解し、応援し、一緒に治療に取り組むことが大切です。

早期発見と定期的な検査が重要な理由

側弯症は早期発見すれば治療効果が高くなります。学校検診や家庭でのチェックで側弯症を疑ったら、すぐに医師に相談してください。また、側弯症は成長期に進行しやすいため、定期的な検査や経過観察が必要です。親は子どもの背中や姿勢に注意し、変化があれば医師に報告してください。

子どもの心理的な負担を減らすためにできること

側弯症の子どもは自分の体型にコンプレックスを持ったり、装具や手術に不安を感じたりすることがあります。親は子どもの気持ちを聞いてあげたり、励ましたり、情報を提供したりすることで、心理的な負担を減らすことができます。また、側弯症の子ども同士や親同士の交流会や相談会に参加することで、悩みを共有したり、経験やアドバイスを得たりすることも有効です。

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