側弯症とは何か

側弯症とは、背骨が左右に曲がってしまう病気のことです。 背骨は正面から見ると真っ直ぐになっているのが正常ですが、側弯症では背骨にカーブができてしまいます。 このカーブは、胸の部分や腰の部分などにできることが多く、一つだけでなく複数できることもあります。 側弯症は、さまざまな原因で起こりますが、もっとも多いのは原因が分からない特発性側弯症です。 特発性側弯症は、思春期の女子に多く見られる病気で、背骨の成長に関係する遺伝子やホルモンなどが影響していると考えられています12。 側弯症は、見た目にも影響するだけでなく、重度の場合には心臓や肺の機能にも悪影響を及ぼすことがあります3。

側弯症の定義と分類

側弯症の定義は、背骨の曲がり角度（コッブ角）が10度以上であることです4。 コッブ角は、X線写真で背骨の曲がり方を測定する方法で、曲がり方が大きいほどコッブ角も大きくなります。 側弯症の分類は、原因や曲がり方によってさまざまですが、以下のようなものがあります5。

• 原因による分類
  • 特発性側弯症：原因不明の側弯症で、全体の約80%を占める。
  • 先天性側弯症：背骨や肋骨の先天的な異常による側弯症。
  • 神経筋性側弯症：神経や筋肉の疾患による側弯症。
  • 変性側弯症：加齢や骨粗鬆症などによる側弯症。
  • その他：感染や外傷などによる側弯症。
• 曲がり方による分類
  • C型：一つのカーブだけで曲がっている場合。
  • S型：二つのカーブで曲がっている場合。
  • 三角形：三つ以上のカーブで曲がっている場合。
• 曲がり具合による分類
  • 軽度：コッブ角10度以上20度未満。
  • 中等度：コッブ角20度以上40度未満。
  • 重度：コッブ角40度以上。

側弯症の原因と症状

側弯症の原因は、さまざまな要因が関係しています。 特発性側弯症の原因は、明らかにはなっていませんが、遺伝的な要素やホルモンのバランス、筋肉のコントロールなどが影響していると考えられています。 先天性側弯症の原因は、胎児期に背骨や肋骨の形成が不完全になることで、背骨がくさび状になったり、肋骨が癒合したりすることです。 神経筋性側弯症の原因は、脊髄や脳の異常による神経障害や、筋ジストロフィーなどの筋肉の病気によって、背骨を支える筋肉のバランスが崩れることです。 変性側弯症の原因は、加齢や骨粗鬆症などによって、椎間板や椎体が変形したり、すべり症や脊柱管狭窄症などの疾患が合併することです。 その他の原因としては、感染や外傷、腫瘍などがあります。

側弯症の症状は、曲がり方や進行度によって異なりますが、一般的には以下のようなものがあります。

• 見た目の変化：肩や腰の高さが左右で違う、胸や腹部がねじれる、肩甲骨や肋骨が突出するなど。
• 背中や腰の痛み：筋肉や靱帯が伸びたり圧迫されたりすることで起こる。
• 心肺機能の低下：重度の側弯症では胸郭が変形して心臓や肺を圧迫し、呼吸困難や循環不全を引き起こすことがある。
• 神経障害：背骨が神経を圧迫することで手足のしびれや筋力低下を引き起こすことがある。

側弯症になりやすい職業の特徴とリスク

側弯症になりやすい職業とは、背骨に負担をかけるような姿勢や動作を長時間続ける職業です。 例えば、以下のような職業が挙げられます。

デスクワーク

デスクワークは、パソコンや書類などに向かって座りっぱなしになる職業です。 このような職業では、姿勢が悪くなりやすく、背中や腰に負担がかかります。 特に、頭を前に出したり、背もたれにもたれかかったりすると、背骨のカーブが増えて側弯症を引き起こす可能性があります 。 

側弯症になりやすい職業の特徴とリスク

側弯症になりやすい職業とは、背骨に負担をかけるような姿勢や動作を長時間続ける職業です。 例えば、以下のような職業が挙げられます。

デスクワーク

デスクワークは、パソコンや書類などに向かって座りっぱなしになる職業です。 このような職業では、姿勢が悪くなりやすく、背中や腰に負担がかかります。 特に、頭を前に出したり、背もたれにもたれかかったりすると、背骨のカーブが増えて側弯症を引き起こす可能性があります1。 デスクワークをする人は、定期的に休憩を取って体を動かしたり、正しい姿勢を保つための椅子やデスクの高さを調整したりすることが大切です。

肉体労働

肉体労働は、重いものを持ち上げたり運んだりする職業です。 このような職業では、背骨に大きな力がかかったり、不自然な角度でひねったりすることで側弯症を引き起こす可能性があります2。 肉体労働をする人は、正しい持ち方や運び方を身につけたり、腰にサポーターを巻いたりすることが有効です。

側弯症の予防と改善のための対策

側弯症の予防と改善のためには、以下のような対策が有効です。

適切な診断と治療

側弯症は早期発見・早期治療が重要です。 側弯症が進行すると、見た目だけでなく心肺機能や神経機能にも影響を及ぼすことがあります3。 側弯症の診断は、X線写真やMRIなどの画像検査で行われます4。 側弯症の治療は、原因や程度によって異なりますが、軽度な場合は運動療法や装具療法で経過観察されます。 重度な場合は手術で背骨を固定することが必要になる場合もあります5。

日常生活での姿勢の改善

日常生活での姿勢の改善は側弯症の予防と改善に役立ちます。 姿勢が悪いと背骨に負担がかかってしまいます。 姿勢を改善するためには以下のことに注意しましょう。

• 座るときは背筋を伸ばして椅子に深く座り、足は床にしっかりつける。
• 立つときは頭・肩・腰・足首が一直線になるように意識する。
• 歩くときは顎を引いて目線は前方に向ける。
• 寝るときは硬すぎず柔らかすぎないマットレスや枕を選ぶ。

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